OSC2011 (Tokyo/Spring) レビュー

OSC2011に参加してきましたので,簡単にエントリーを上げておきます.

OSC2011 Tokyo/Spring 1日目

コストダウンへ直結!OSSでロードバランス。
オープンソースのロードバランサでOSI参照モデルの第5-7層に対応した"UltraMonkey-L7"を紹介する講演でした.多くは"UltraMonkey-L7"の機能紹介に留まり,導入事例の紹介はありませんでした.また売り文句を聞いていても,セッションの維持ができるようになったことや,既に稼動しているHTTPサーバの筐体に"UltraMonkey-L7"を導入することもできるので新規に筐体を追加する必要がないことなど,個人的に新しさや猿だからこその特徴を見出せなかったです.確かにOSSだからイニシャルコストが不要っていうことが第一の特徴なのかもしれないですけど,まだまだ動作や機能に不安がありそうで,安物買いの銭失いにならなければいいんですけど.
あと今回45分間という講演時間が与えられているにも関わらず,約20分で用意されていた全スライドが終了していました.最後の方は時間が余ることが明らかでしたので,最初ののペースで話していたら15分で終わっていたかもしれません.うーん.もっと練習なり確認なりをしてきて欲しかった感が否めません.

Ultra Monkey:
http://ultramonkey.jp/←3/4,15:30時点で落ちてます

IBMが取り組むHadoopを利用した大量データ処理とそれを支えるサーバー技術のご紹介
講演の中間はPOWER7の宣伝とPOWERでのLinux運用事例の紹介となっており,IBMハードとOSSは相性抜群なので導入しませんか?っていうメッセージにも聞こえました.
Hadoopの話に関しては,BigSheetsやJaqlの紹介,Hadoop基盤のスケールアップの話もありました.特にJaqlの話が多くされていて,Jaqlのリアルタイムデモは興味深かったです.あのシェルのようなコードで対話していく流れは自環境で構築して是非試してみたいと感じました.BigShetsに関してはデモをする時間がなく,以下の動画を見て欲しいと話していましたので,載せておきます.

IBM Power Systems - 企業全体でデータを活用するためのオープンなイノベーション- Japan
Java 開発 2.0: Hadoop MapReduce によるビッグ・データ分析

山形県におけるOpenOffice.orgの導入
OpenOfficeを初めとした対マイクロソフトの事例に興味があってこの講演を選びました.もっと言うと業務マクロのマイグレーションに対する工夫や標準化などの知見が得られることを期待していました.発表が始まるとまず発表者が冒頭で自分は発表が下手なのでお聞き苦しいかもしれませんみたいなことを宣言していていました.確かに上手くないと思いますが,宣言したところで何も変わらないと思います.

講演に関してはまずOpenOfficeへの移行の目的が数点挙げられていました.個人的にはマイクロソフトへのライセンス料の軽減だけかと思っていましたが,財政負担の軽減以外にもOffice2007からインタフェースが大幅に変更になるため,Office XP(Excel2002など)のインタフェースと大きく乖離して,業務に支障がでる担当者が多いと話していました.

山形県庁にあるOffice関連ファイルはWordとExcelでその91%を占めるが,マクロ(VBA)が組み込まれたExcelはたった3.1%しかないとのことでした.推測の域を出ない話ですが,マクロで効率化できる作業なんていくらでもあると思っているので,もしかしたら山形県庁では単調な作業にも時間を掛けてExcel作業をしているのかもしれないなと思いました.ただ組み込まれたマクロの20.5%はマクロの行数が1000行を越えるらしく,どんなスマートな業務効率化が図られているのかがむしろ気になりました(大量のコメントアウトだったなんて可能性は気にしないことにしておきます).よく考えてみると,1つのマスタブックから大量の子ブックをマクロで処理することもありますし,アドイン形式で提供されている可能性もありますし,Excelファイルの何割にマクロが組み込まれていますっていう結果は何を表しているのだろう.

最後に今後5年間で試算される財政削減値の話がありましたが,確かに結果的には1億2000万円もの削減になっていると思いますが,ライセンス料以外の項目(追加研修費など)は全てコストが増加していたように見えました(あいまい).数字のカラクリでないことを祈ります.

最後に一言.書こうか悩みましたが,Office2007のインタフェースで業務に支障が出るというのは正直考えられないです.リボンインタフェースは評価されていますし,自分自身ももうExcel2003のインタフェースには戻れないほどその便利さを体感しています.少し始めに戸惑うだけなので,むしろ目の前の変化に順応することができないだけという声も少なからずあると思います.

Web技術の現状と将来
W3Cの中の人:一色正男さんの講演でした.デモを交えたHTML5+CCS3の可能性とW3Cでの仕様決定プロセスに関するお話をされていました.HTML5+CSS3に関しては間違いなく今後の要素技術として確立されていくはずなので,自分もそろそろ抑えておかないとなぁと焦りさえ感じました.またcanvasやVideoTag,SVG,はたまたWebGLなどは,デモを見せられるとやはり次元が違う凄さに感じました.W3Cのウェブページは以前セマンティックウェブ関連の研究をしていたときに頻繁に仕様確認などしてましたが,最近はめっきり見ることがなくなってしまったので,また定期的に巡回したり,Recommendationを読んでみたりしようかなとモチベーションを上げられたセッションでした.
World Wide Web Consortium (W3C)

OSC2011 Tokyo/Spring 2日目

サーバ仮想化環境のためのストレージシステム入門
自宅SAN友の会の講演でした.自分自身ストレージ関連は疎く,同時に興味分野でもあったので参加しました.講演者の島崎さんがITエンジニアならストレージの仕組みは覚えておいて損はないと断言しており,より興味を引き出されたように感じました.しかし講演内容は私には難しく,特に自宅での構築事例では凄いことやってるなぁと漠然と理解するので精一杯でした.恥ずかしながら初耳の言葉もあったので,調べておこうと思っています.また実際に環境を作ってみないとわかりにくいところも多いというお話だったので,そういう方向も視野に入れて.

自宅SAN友の会
Google グループ
19インチラック - Wikipedia
OpenSolarisで始めるブログサーバ構築(4):一瞬でのバックアップを実現するSolaris ZFS (1/4) - @IT

Firefox.NEXT - Firefox 4 & Firefox for Android & the Future
個人的にFirefox最強だと思っていますし,またmozillaの講演は毎回クリエイティブでその気合の入り具合が感じられて好きなので,いろんな期待を持って参加しました.一言で言えば,Firefox4に期待をせざるを得ないといったところでしょうか.まだFirefox4betaを導入していないので,何が新機能なのかも知りませんでしたが,UIは格段に良くなってると思います.Firefoxボタンや最上位に移動したタブ,タブのピン止めなどは是非使いたいですし,またFirefox3.Xから移行してきたユーザのための設定もあるということなので,問題が起きることはなさそうです.あといまさら感がありますがFirefox Syncを知らなかったので,今日すぐにでも使ってみたいと思います.また去年ブラウザカンファレンスに参加したときも議論に上がっていたベンチマークの話.これに関してもFirefox4は爆速に期待が持てそうです.

Download and test future releases of Firefox for desktop, Android and iOS. — Mozilla
Mozilla Firefox Web Browser — Sync を使って Firefox を同期する — Mozilla
Dynamis ., Technical marketing at Mozilla | SlideShare

シェルスクリプトとテキストデータで基幹システムを構築!「ユニケージ開発手法」最新技術セミナー

テキストファイルをシェルで操作して処理をするユニケージ開発に興味があったので参加してきました.まず驚いたのが大手企業への導入事例で,結構使われているんだなと思いました.ユニケージで検索するといろいろ資料が出てくるみたいです.ユニケージ開発ではRDBは必要なく全てテキストファイルが全てというスタンスです.簡単に言えばsedやawkでゴリゴリ処理していくようなものだと思いますが,これがまた高速なのに驚きました.特にUNIXのパイプで処理を連結することで,プログラム上は直列に見えるけど,実際には並列に処理されるので,高速処理が実現するという話で,これは目から鱗の発見でした.他にも一見出来なさそうに思われている排他制御に関してもumask 022などを駆使すると容易にできるらしく,このテクニックはO'Reilly本で学んだといったようなことも言ってました.ユニケージ開発をする機会が来るかは別の話として,シェルで高速に処理ができるポイントは抑えておきたいと思います.

Unixパワーツール

Unixパワーツール

  • 作者: シェリーパワーズ,ティムオライリー,ジェリーピーク,マイクルキダス,Shelley Powers,Tim O’Reilly,Jerry Peek,Mike Loukides,ドキュメントシステム
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: 単行本
  • クリック: 20回
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USP研究所: 理念
ユニケージ開発手法 - Wikipedia

おまけ

OSC2011でもらった粗品の一部を載せておきます!