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困難は絶対に乗り越えられる /「HARD THINGS」を読んだ

最近流行ってる「HARD THINGS」を読んでみた.

個人的にマネジメント系の本はよく読むし,スタートアップの経営本も読むけど,ここまでリアルに経営の内情が描かれた本は初めてかなと思った.普通の人なら投げ出したくなるような状況を好転させていく姿はセンスそのものだなと.

特に事業を継続させることの難しさを感じると同時に,どんな困難に対してでも真正面から向き合って考え抜くことの面白さも感じられた.ただ自分自身にそういう経験がなく,今はまだエンジニアチームのメンバーという立場が中心であるため,幹部の採用の話やレイオフの話などは「なるほどそういうものなんだなぁ」程度の理解だった.

今後のキャリアを見直していく中で,改めて読み直したい1冊になった.

信頼こそ重要

第4章に「信頼されている CEO であるほどコミュニケーションの効率が良い」という話がある.それだけ聞くとまぁ当たり前のことだと思うけど,物事をありのままに伝えることだったり,どんな問題も隠さず自由に語れる文化を創ることって思ってる以上に難しいんじゃないかなと思う.問題を明らかにした人に報酬が与えられる文化を推し進めていくなど.

とにかくチームにおいて信頼関係は重要だ.メンバー間の信頼関係が築けてないと大きな問題が生じたときにガタガタと崩れてしまう可能性がある.

短所のなさ

第5章に載ってる幹部の採用の話で「長所より短所のなさを重視するのではなく,強みで人を選ぶことが重要だ」という話がある.凄く参考になる.幹部の採用に限った話じゃないと思っていて,エンジニアの採用であっても「この技術領域に長けてる人がどうしても必要だ」という状況に対してそういう候補者がいるのであれば,組織に大打撃を与えてしまうような短所でなければ,採用するべきということになる.何事も平均的にこなせるタイプの人だと思った以上に成果が出なかったりすることもありそう.

弱点のない人間を雇おうとすることは、心地よさを最優先することを意味している。そうではなく、自分が必要としている強みを見つけ出し、その分野で世界レベルの人物を探すべきだ

CEO のタイプ

  • 「ワン」型 CEO
  • 「ツー」型 CEO

だったり

  • 平時の CEO
  • 戦時の CEO

だったり,表現が良かった.

個人的には今までの経歴の中でスタートアップに所属したことがないし,社内ベンチャーだとしても圧倒的な推進力を持つ CEO や CTO というようなロールのメンバーと協業したことが無いため,身近な人で「誰々はこのタイプでー」みたいに考えることはできなかった.他社の CEO のことを考えてみたりした.

オープンに本質を見抜く

第6章は特に興味深かった.

社内における罵倒語が一部の社員を不快にしているという問題に対して「明確に伝える」ことによって正当化した話だ.恐らくこれは極端な例だろうけど,これこそ組織を率いる CEO のリーダーシップだなと素直に驚いた.

ここで強調したいのは、組織で問題が生じたときに、必ずしも解決策は必要なく、単に事柄を明確化するだけで良い場合もあるという点だ。

さらに「優秀だけど異端者な人材」の話が続く.「性格が本質的に反乱者」な人材は常に反乱を起こしていないと満足感が得られなくて,どちらかというと CEO になれば能力を発揮するだろうという話.

僕は反乱者ではないはずだけど,どちらかと言うと細部にまでこだわるタイプで,完璧主義者な面もあるから,論点に対して多数決的に議論が進みそうになると対案を出して議論を止めることが往々にしてある.日常的にネガティブチェックをする習慣があるからこその結果だとは思うけど,自分の立場を考慮すると,もしかしたら「反乱者」と思われてるのかなと思ってちょっと笑ったwww

まとめ

どんな困難でも考え抜いて絶対に乗り越えられる.そんな勇気をもらえる1冊だった.モチベーション上がった!僕も攻めるぞ!

先月の Product Manager Night は行けなかったけど,次開催あるなら絶対に行く!

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