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DB2エンジニア V9(DB2 9 Fundamentals)に合格する方法のまとめ

IBM技術者認定制度の「DB2エンジニア V9」はいざ取得しようと思っても,情報は少ないし,未だにV9用の教科書すら出版されていないしで,とにかく対策がしにくい資格の1つ.そんな「DB2エンジニア V9」に果敢にも挑戦し合格したので,僕がDB2エンジニア対策のために探した情報をまとめると共に,一例として僕の勉強方法を公開してみる.これから受けようと考えている人のためになればいいなと.

試験結果

得点:71%(ボーダー:59%)

  1. Planning: 6/9
  2. Security: 7/7
  3. Working with Databases and Database Objects: 6/11
  4. Working with DB2 Data using SQL and XQuery: 11/15
  5. Working with DB2 Tables, Views and Indexes: 10/15
  6. Data Concurrency: 6/7

3,5章は難しかった...

試験概要

DB2エンジニア V9」の概要は以下のページに掲載されているが,出題項目に関して注意が必要.V9ではXML関連の問題(pureXML,XQueryなど)が出題されるのだが,XML関連の出題はセクション1の「XMLデータの影響の知識」しか記載されていない.
IBM 技術者認定制度 Information Management 000-730 - Japan

でもグローバルIBMに公開されている「DB2 9 Family Fundamentals」のシラバスを見る限り,以下のように記載されているので,出題項目に関してはグローバルIBMの方を信頼するべき.なんなんだろう.

  • Section 4
    • Given an XQuery statement, knowledge to identify results
  • Section 5
    • Knowledge of data type options for storing XML data

IBM: Test 000-730: DB2 9 Family Fundamentals

勉強期間

期間としては約1ヶ月.仕事が忙しかったこともあり,1日1時間-1時間半程度時間を捻出できればいい方だったので,計30-40時間ぐらいの勉強量かと.

勉強方法

まずV8用の教科書(茶本)を購入.この教科書は既に絶版になっているので,ブックオフを転々と探し歩いたが見つからず,結局amazonのマーケットプレイス(中古)で購入した.ちなみに同じく絶版のV8用の問題集(黒本)も欲しかったが,プレミア価格すぎて断念.高すぎ.

まー,V9といっても基本的なポイント(製品構成,DB2の内部構造,特徴など)はV8と変わっていないので,この教科書をマスターして,V8→V9の差分をウェブで拾い読みしようというのが僕のストラテジーでした.

IBM教科書 DB2エンジニア(V8)【CD-ROM付】

IBM教科書 DB2エンジニア(V8)【CD-ROM付】

徹底攻略DB2エンジニア問題集―V8対応(試験番号000‐700) (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)

徹底攻略DB2エンジニア問題集―V8対応(試験番号000‐700) (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)


ちなみにグローバルIBMのサイトには,公式の対策資料が公開されているので,英語が人並みに読める人はこの資料で十分なんだと思う.僕もセキュリティーやXML関連のところは,この資料に目を通した.ただ今思うと,茶本に載っていなかったような内容も結構出て焦ったので,この公式資料をもっと重視した方が良かったのかもしれない.


他の資料となるとこの辺が挙げられるかな.最後に挙げたV7のサンプル問題は,V8茶本に載っている問題と類似しているので結構使えるはず.
※以下の資料はいつリンク切れになるかわからないので要注意

V8→V9の押さえておくべき追加機能

V9の変更点は多くのサイトに書かれているので,その差分を整理しておく.


ちなみにDB2 V9関連の書籍が比較的安価で発売されているので,これを買うのも一つの手です.

DB2 9.7 エバリュエーション・ガイドブック

DB2 9.7 エバリュエーション・ガイドブック

まとめ

DB2アドバイザーを取得した流れでDB2エンジニア V9を取得したが,ただでさえ対策資料が少ないのに,出題される範囲が膨大でそこそこの勉強量が必要な資格だと思う.たとえアプリ開発などでSQLを投げているとしても,SQLの読解以外の問題(製品カテゴリーや基盤系の知識)に関しては,対策が必要なのでは.

またはじめに「3,5章は難しかった...」と書いたが,茶本レベルの簡単な問題ばかりが出ると思ったら痛い目に合うので,いろんな資料に目を通して,珍しいSQLステートメントも理解して,重箱の隅をつつくような問題にも対応できるようにした方が良い.

最後にこれは僕の勝手な思いだが,どのDBMSも最近は拮抗した性能を持っているので,どのDBMSを採用しようかという決め手の1つに,そのDBMSに精通したエンジニアを確保しやすいものを選ぶという指標が少なからずあると思う.その観点で言えば,もはや受験者数を増やす気がないとしか思えないIBMDB2は1歩遅れを取っているのではないだろうか.DBの資格といえば,やっぱりOLACLEだし,実際にOLACLEの上位資格を目標に勉強している人は数多くいると思う.せっかく素晴らしい試験内容になっているのだから,DB2の資格に関しても,一般的な教科書や資料を公開して欲しい.

ちなみに...

資格は独学で取るのがポリシーな僕にとっては関係ないが,一応IBM公認の研修として「目指せDB2エンジニア!認定試験対策セミナー(試験付き)」というのがある.そもそも1日で勉強して受験するなんて,もし受かったとしてもあくまで短期記憶にしか留まらないと思うが,資格を取ることが目的の人はこれを受けて1日で取ってしまうのが簡単かもしれない.