「Juice」は,Firefox上のサイドバーで関連情報を収集するアドオンである.
TechCrunchでは,
この強力なプラグインは、ユーザが言葉を検察したり強調表示にすると、関連する情報を自動的に集めてくれる。便利なリファレンスツール(参考資料を集めるツール)なので、一度使うと習慣的に使うようになる。またメディアストレージツールの機能も持っていて、ビデオや画像のファイルをサイドバーへドラッグ&ドロップすると、それらを後で見れるように保存してくれる。
公開ベータに入ったJuiceを飲んでFirefoxをパワーアップしよう - TechCrunch
とある.ここの動画を見れば,このアドオンの大枠を理解してもらえると思う.
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このアドオンは,ユーザの「これは何だろう?」や「これは誰だろう?」,「もっと詳しく知りたい」という要求に対して,知識のアシスタンスを行う知的エージェントのようなものであると言える.
なぜこの「Juice」を取り上げているかというと,自分たちの研究に方向性が類似しているのです.
この前は「Google In Quotes」もリリースされたし,困ってしまいますなぁ.
ただ逆を言えば,自分たちの取り組んでいる方向性はニーズがあると考えられる?
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今日は「Juice」を使ってみたので,簡単にまとめておく.
言語に関しては,今のところ英語が主なようで,日本語は中国語と認識されるようである.
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In poll, African-Americans say election a 'dream come true' - CNN.com
例えば,ユーザがCNNでニュースを読んでいるときに,「そーいえば,Barack Obamaって誰だっけ?」と思ったとしよう.
そんなときは,本文の「Barack Obama」という文字列をドラッグし右側にホイッと投げると,右のサイドバーで関連情報が収集される.
大きな機能として「Search」と「Magic」があって,「Search」タブを選ぶと
- Googleウェブ検索
- Google画像検索
- Googleニュース検索
- Googleビデオ検索
- Googleブログ検索
の結果が提供される.以下にウェブ検索と画像検索のキャプチャを載せる.
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また「Magic」タブを選ぶと,Wikipediaの情報が要約されて提供される.
さらにこの中でinfoboxを選ぶと,「Barack Obama」に関する情報が提供される.
この情報もWikipediaから抽出されたものである.
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情報収集だけでなく,メディアストレージツールの機能もあるが,今回は割愛する.
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まとめ
「Juice」はかなり有用なアドオンだと思う.
日本語に対応してないのが惜しいが,使ってみて非常によくできてると感じた.
今後のウェブでは,ウェブコンテンツやアプリケーションからユーザに対して知識のアシスタンスを行うことが重要視されていくだろう.同時に,検索の利便性や即時性も求められている.
検索結果や関連情報が,その場(サイドバーであったり,画面上のポップアップであったり)で表示されることが利便性や即時性を高めている結果であると考えられる(コンテクスチュアル・サーチ).
これらの実現は,セマンティックウェブの実現を加速する.楽しみだ.
知識アシスタンスは,「Juice」だけでなく,MSN産経ニュースの検索支援サービスや,Yahoo! NEWSのYahoo! Shortcuts,またIE8に搭載される予定のActivities機能もあることから,注目されていることがわかる.
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今後の展望としては
- どんなコンテンツを提供すれば,ユーザは満足するのか?
- そのコンテンツは信頼できるのか?
などが挙げられると思う.期待.
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