水曜日に「AWS Premier Night #1」に参加してきた.120人枠に対して2倍の参加登録があった人気の勉強会で,参加できて良かったなと思っている.個人的には Well-Architected の話と EBS の話が特に良かった.
AWS Well-Architected
- AWS における Well-Architected とは?
- 「AWS による優れた設計のフレームワーク」としてホワイトペーパーが公開されている
- https://d0.awsstatic.com/International/ja_JP/Whitepapers/Well-Architected_Whitepaper.pdf
- 4つの柱
- セキュリティ
- 信頼性
- パフォーマンス効率
- コストの最適化
- 4つの柱のバランスを取ることが重要
- 「運用ルール / 暗号化 / 冗長化 / バックアップ / チューニング」は全て重要
- ただし,全くやらなかったり,過剰にやるのではなく,バランスを取る
- 一般的な設計の原則
- 必要キャパシティーの推測をやめる
- 本稼働スケールでシステムをテストする
- アーキテクチャ変更のリスクを低減する
- 自動化によってアーキテクチャ実験を簡単にする
- 発展するアーキテクチャの許可
- Amazon EC2 のベストプラクティス - Amazon Elastic Compute Cloud
凄く刺さる発表だった.Well-Architected のホワイトペーパーは読んだことがなくて,さっそく読み始めている.常にセキュリティを最重要価値として定義してるところが AWS っぽいなと感じた.バランスに関してはその通りだなと思っていて,会社の共通規定があるなら従えば良いと思うし,無いならコミュニケーションをベースにどこまで徹底するかの合意を取れば良いと思う.
設計の原則に「発展するアーキテクチャの許可」とある通り,基本的には常に変化していくことに価値を置いていることが感じられるし,それを技術的にサポートする AWS の熱意も感じられた.せっかくクラウドアーキテクチャを構築するなら徹底的に使い倒していくべきと思う.
(資料は発見できたら貼る予定...!)
AWS Lambdaによる 流体画像処理の並列化
- 流体力学
- PIV (Particle Image Velocimetry) : 粒子画像流速測定法
- Lambda で並列処理をすることで計算時間を短縮した
テーマが難しくて,さらに発表時間の割合としても,Lambda の話が少ししか無かった.簡単に言えば,Lambda をグリッドシステムのように使って処理を分散させたってことだと思っていて,アカデミックな研究におけるコンピュータリソースとしても Lambda が使えるというのは今まで考えたことのなかった選択肢で新鮮だった.同様の内容がブログにも書いてあるとのこと.
基礎からの EBS / @maroon1st
- 今回話す "基礎" は "入門" の意味ではなく "土台" の意味
- ネットワーク構成/性能
- EBS は2008年に提供開始された
- 世代
- 現行世代
- gb2
- io1
- st1 / new!!!
- sc1 / new!!!
- 旧世代
- standard
- Amazon EBS Update – New Cold Storage and Throughput Options | AWS Blog
- 現行世代
- EBS 最適化に対応していないインスタンスタイプがある
- 実は EC2 と EBS の接続方法には3種類ある
- 非 EBS 最適化
- EBS 最適化(NIC 共有)
- EBS 最適化(非 NIC 共有)
EBS に st1 と sc1 が追加されていたのは知らなかった.今年の4月に発表されていたのかぁ.EBS 最適化の話に関しても,普通に NIC が2個付いてるんだと思ってたけど,違って驚き.知れて良かった.一番ウッとなったのは「マグネティックは旧世代だし,もう無いようなものです」って断言されてたところで,確かにそうなんだけど,僕が運用してるシステムだとまだ現役でマグネティックの EBS が付いたインスタンスが動いてるんだよ...!と思って心の中で叫んでた.
cloudpackを支える認証技術 / @muramasa64
- 大量の顧客の AWS アカウントを管理する必要がある
- IAM + SAML で自動認証する自社用の管理画面を作っている
世界をもっとはたらきやすくするために、クラウドインテグレーターが実践しているちょっと未来なワークスタイル / @Machamoto
- クラウドインテグレーターとして最適なワークスタイルを実践している
- "働く" ではなく "はたらく"
タイムスタンプ on AWS / @takipone
- タイムスタンプは重要
- NTP は必須
- NTP サーバも調査する
- IoT など各機器を流れてくる場合にタイムスタンプがズレている場合もある
- 信用できる機器でタイムスタンプを取っておく
- サーバの時刻が5分以上ズレていると AWS SDK はエラーを吐く
タイムスタンプに特化した話で,一般的だけど超重要なテーマだった.今週とあるサーバに NTP が入ってなくて,AWS SDK がエラーを吐いた件を対応したので,まさに同じ話を指摘されて焦った.先週にこの話を聞いていたらズレが5分になる前に対応できた気もするw
AWS をフル活用した LIVE & VOD 動画配信アーキテクチャ
- 動画配信アーキテクチャは難しい
- Amazon Elastic Transcoder が救世主となり動画配信における苦労が大幅に減った
- AWS Summit Tokyo 2016 などの配信実績もある
雑感
Well-Architected の話と EBS の話は凄く良かったし,クラウドインテグレーターという仕事に興味が湧いた.あと最近 AWS 関連の勉強会に積極的に参加してることもあって,今月3回目の目黒だった.帰り道の上り坂は筋トレになる.最近は特に AWS 関連のスキルアップに注力しているから,引き続き頑張ろう!