書店に並んでて,タイトルに惹かれて買った「シリコンバレーで起きている本当のこと」を読んだ.
内容としては軽く数時間あれば読み切れる量になっている.
目次
- 第1章 「世界を変える」情報発信地
- 第2章 富を生み出す町の知られざる顔
- 第3章 新しい技術と既存社会との衝突
- 第4章 IT企業vs.国家、新たなる対立
- 第5章 それでも、フロンティアを求めて
感想
Google / Facebook などシリコンバレーを本拠地にする会社をテーマにした本を今まで数冊読んできたこともあって,知っていたこともあったけど,普段光が当たらないような話題として,シリコンバレーの問題点などは知らないことばかりだった.特にシリコンバレーの格差が広がりすぎた結果,市内の路線バスで毎日夜を明かすホームレスが多くいることだったり,財政難によって道路が整備されずにガタガタのままになっていることなど,現地に行ったことがなく,シリコンバレーに特別な憧れを抱いている僕からすると凄く驚きだった.
Uber / Airbnb が既存社会のルールと衝突しながらも成長している話の中で,路駐している場所を売買する MonkeyParking がサービス開始直後に消えた(現在は事業をピボットしている)話は面白かった.「短期間で多くのユーザーを味方につけることができていれば革新的なサービスとして成り立っていたはず」と CEO が話しているのも社会との衝突の難しさだなと感じた.
最近は日本でも伸びている EdTech 系の話もあって General Assembly と Hack Reactor が紹介されていた.高額な受講料が必要になるし,審査も厳しいけど,シリコンバレー企業への就職率は99%で,さらに1年目の年収で1000万円を余裕で超えるのは,良い人材に対する需要を意味している.また刑務所にいる受刑者にプログラミングを指導して出所後にエンジニア職に就くという話もアメリカ風だなと感じた.
まとめると
「シリコンバレー」に憧れていて,もっと詳しく知りたいという人にオススメ!
- 作者: 宮地ゆう
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2016/08/05
- メディア: 単行本
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