書籍タイトルに興味を持って「なぜシブヤの小学2年生はタブレットを使いこなせるのか?」を読んだ.去年10月に出版された.ICT(情報通信技術)時代における小中学校での「タブレット導入」ドラマを生々しく読めて良かった.
- 第1章 : ICT 時代の到来。校長はどう舵をとるべきか
- 第2章 :「ダメな学校」はない。「ダメな先生」もいない
- 第3章 :「渋谷タブレットの日」をやろう!
- 第4章 : コロナ禍で加速する「学校デジタル化」
- 第5章 :「学校デジタル化」に待ったなし!〈未来の学校〉に必要なこと
「タブレット導入」を考えすぎると手段が目的化してしまうけど,推進のためには一時的にでも目的化する必要もあったとのこと.特に第2章に載っている「教育長だより」は戦略的にトップダウンに伝えていた.他にも学校として明確なビジョンと構想をまとめたり,区民に対しても説明責任があったりと,関係者の多さにも苦労があったと思う.また教師経験が長いと今までのベストプラクティスを否定されたように感じて猛反発が出た話など,まさに「変化をどう受け入れるか」という学校教育に限らずよくあるシナリオだとも思った.
個人的には本書を読んでいて「Fearless Change」を思い出した.「エバンジェリスト」や「小さな成功」そして「種をまく」や「懐疑派代表」など,本書に出てくる戦略はどれも「Fearless Change」に沿っているように感じた.
僕自身も渋谷区に住んでいて,娘は本書にも出てくる小学校に通っている(現在1年生).よって,タブレットを部分的に活用してる話は聞いているし,実際に「渋谷タブレットの日(公開授業)」にも参加したこともある.高学年になるとより活用度合いも高まってくると思う.1年生でも本書に出てくる「デジタル教科書」を使って授業をしたり,「ミライシード」を使った学習もある.最近では「プログラミングゼミ」も使っていると言っていたし,コロナ禍での分散登校では「Microsoft Teams」を使った朝会もしてる.
本書を読んで,渋谷区が「タブレット活用」に至るまでの数年間の過程を知れて良かった!今後も応援しつつ,もし少しでも IT 関連でお手伝いできることがあれば前向きに考えたいと思う (^O^)/