たまにはこんなエントリーでも!
Web 企業の中途採用っていうと,どちらかと言えば即戦力採用なイメージが強くて,とにかく技術力をアピールする面接が重要になる.だからこそ自分のように,大手 SIer で大企業のミッションクリティカルな BtoB システム開発をやってました!的なエンジニアが Web 企業に転職しようとする場合,汎用的な技術力はアピールできるものの,具体的な話になると,ミドルウェアはベンダー製品だし,設計思想はレガシーだし,個人活動でバリバリと Web サービス作ってます!みたいなレベルじゃないと,オープンな技術や流行りの技術の経験がどうしても不足してしまうので,スキルアンマッチという形でお見送りになってしまう可能性が高い.
それを補うためと言ったら語弊はあるけど,絶対その企業でエンジニアになって Web の世界を盛り上げて行きたいんだ!という強い志望動機があれば,ポテンシャル採用という点でチャンスをもらえる場合もある.実際に自分が Web 企業に Join することを夢見て転職活動をした経験から,自分だけのユニークな志望動機をまとめるための企業研究に結構苦戦したので,少しでもそのノウハウを共有できればいいなと思って書いてみる.
企業研究のポイントは「Web をとことん活用した情報収集」にある
企業研究のポイントは情報収集だ!なんて言うと当たり前のことのように聞こえるけど,その当たり前のことをどこまで幅広く,そして深堀りできるかという点がなかなか難しい.面接ではとにかく「なぜ?」を何度も何度も聞かれることになるので,「有名なWebサービスだから」とか「自分も使ってるアプリだから」とか「優秀なエンジニアが集まってるから」とか,そんなレベルの志望動機を言ったらもうツッコミの嵐になる.
重要なのは,いかに「具体的で」「自分のキャリアやスキルエリアとマッチした」自分だけのユニークな志望動機をまとめられるかで,そのためには,企業やエンジニアやWebサービスを多角的に理解する必要がある.
例えば「明日からあなたに機能改善をしてもらうとしたらどこをどう改善しますか?」みたいな質問も普通にあるので,Web サービスやアプリを提供している企業であれば,必ず使い倒して,エンドユーザの観点から提案活動をできるようにもなっておく必要もある.
まとめると,志望動機をまとめるためには,入念な情報収集が必要で,幸いにも Web の中を飛び回ればいろんな情報が得られるので,Web をとことん活用して情報収集をするための例として情報源を一部紹介したいと思う.
アジェンダ
具体的な企業を例にして Web ページの URL を載せるけど,その他は kakakakakku bookmark でタグ検索してもらえると良いかなと思う.ちなみに,例にする企業は実際に自分が面接を受けた企業だけではなくて企業研究をしただけの企業もあるので,その点はご了承を.
- 企業のWebページやIR情報を読む
- 企業や面接官に関する書籍があれば可能な限り読む
- 企業やエンジニアのブログ/Twitterを読む
- 企業やエンジニアのインタビュー記事を読む
- カンファレンスや勉強会の発表資料を読む
- オフィスに行ってきた系エントリーを読む
- 退職しました系エントリーを読む
企業のWebページやIR情報を読む
これはもう企業研究の基礎で特別なことはないので割愛!(いきなり割愛?w)
企業や面接官に関する書籍があれば可能な限り読む
企業の Web ページを見てるだけじゃわからないような創業までの苦労や,社長の考え方などを知るには,その点にフォーカスしてまとめられた書籍を読むのが1番.ただし,書籍となるとそれなりにボリュームがあるので,面接が決まってから読むのであれば,結構時間が必要かも.できれば転職活動とは関係なく日頃から読んでたりすると良いと思うけど,遅くとも書類選考が通過したタイミングですぐ書店に駆け込んで購入するべき.
ちなみに面接日の決定と同時に担当して頂く面接官がわかることも多いので,もしその面接官の方が本を出しているような場合は必ず読んで,その本に対する自分の意見を何かしら持っておくべき.「私の書籍を読んだことはありますか?」「率直な感想を聞かせて頂けますか?」みたいな展開が普通にある.
以下に実際に自分が読んだ書籍の一部を紹介する.とは言え本当に一部なので,是非 Amazon や書店で探してみてもらいたいです.
- 作者: スティーブン・レヴィ,仲達志,池村千秋
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2011/12/16
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 447回
- この商品を含むブログ (55件) を見る
- 作者: ケン・オーレッタ,土方奈美
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/05/14
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 203回
- この商品を含むブログ (66件) を見る
Yahoo!
- 作者: 安宅和人
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2010/11/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 48人 クリック: 660回
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Amazon
- 作者: リチャードブラント
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/08/23
- メディア: Kindle版
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サイバーエージェント
- 作者: 藤田晋
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/04/15
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (3件) を見る
- 作者: 藤田晋
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2013/04/12
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (17件) を見る
クックパッド
- 作者: 横川潤
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/01/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 40回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
LINE
- 作者: イム・ウォンギ,吉原育子
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2013/05/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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DeNA
- 作者: 南場智子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (48件) を見る
ドワンゴ
- 作者: 佐々木俊尚
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2009/10/09
- メディア: 新書
- 購入: 25人 クリック: 781回
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KLab
- 作者: 真田哲弥,東京大学起業サークルTNK
- 出版社/メーカー: インデックス・コミュニケーションズ
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 5人 クリック: 116回
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リブセンス
- 作者: 上阪徹
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2012/08/30
- メディア: 単行本
- 購入: 4人 クリック: 237回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
企業やエンジニアのブログ/Twitterを読む
やっぱり企業の最新情報をインプットするなら企業のブログ/Twitterやその企業で活躍されているエンジニアのブログ/Twitterを見るのが1番良いと思う.どんな技術に触れているのかを知ることができるし,社内の雰囲気がわかったりもする.Twitterだと日常のつぶやきも見れたりして少し親近感が湧いたり.
面接で実際に聞かれたりもしたけど,「今すぐ弊社の社員に会えるとしたら誰に会いたいですか?」「どんな話をしてみたいですか?」みたいな質問もあるので,エンジニアの名前や技術エリアのこともよく調べておくと良いかなと思う.ただし少し難しいなと思うのは,企業の方針やエンジニアの方針で,自分が勤務する企業名を明かしていない場合も多いので,その場合はカンファレンスや勉強会の発表資料からマッピングしたり,書かれてる内容から推測したりする必要があってというところ.実際に勉強会などで直接お話する機会などがあれば,その場で名刺交換とかすれば良いんだけども.最近だと企業でやってる Advent Calendar を見てTwitterアカウントからわかることもある.
とりあえず,以下に自分がFeedで読んでる企業の公式ブログの一部をまとめてみた.エンジニアのブログ/Twitterは上記の経緯もあるので載せないでおく.
Yahoo!
Amazon
サイバーエージェント
- 渋谷ではたらく社長のアメブロ
- 渋谷ではたらく副社長のアメブロ
- 渋谷ではたらく広告思想と技術革新
- Take_ba Blog(タケバヤシのブログ)
- サイバーエージェント 公式エンジニアブログ
- 広報&IR担当のオフィシャルブログ
- AMoAd オフィシャルブログ – Tech on top -
LINE
KLab
- KLab広報ブログ
- DSAS開発者の部屋
- KLab若手エンジニアの これなぁに?
- KLab-データ分析グループのblog
- KLab Ventures Blog 起業家と共に夢をつかむ!
- KVP代表ブログ『鴻鵠之志』
リブセンス
カカクコム
企業やエンジニアのインタビュー記事を読む
技術ポータル的なWebサイトでエンジニアのインタビュー記事みたいなのがよく出ているので,これも情報源としてはかなり活用できる. これも一部を載せておくので,あとはそれぞれのサイトの中から探してもらえたらと.
Yahoo!
- http://event.yahoo.co.jp/bigdata/
- ヤフーが日々蓄積するビッグデータの塊、3500台のHadoopで処理し地道に活用 - INTERNET Watch Watch
- ヤフーの新執行役員は、こんな人達だ。1/3 - NAVER まとめ
- ヤフーの新執行役員は、こんな人達だ。2/3 - NAVER まとめ
- ヤフーの新執行役員は、こんな人達だ。3/3 - NAVER まとめ
サイバーエージェント
LINE
- LINE-Hello, Friends in Tokyo 2013-
- 挑戦するエンジニアたち ヒストリー[3-1]|ITエンジニア専門の転職情報はフォスターキャリア
- 3カ月先の計画なんて無意味ー 『LINE』躍進を支える”未来を決めない”開発スタイル【キーパーソンインタビュー】 - エンジニアtype
KLab
- チャンスを生かし、やりたいことをしてこそエンジニア − @IT自分戦略研究所
- 情報発信せよ、技術への投資は惜しむな――KLabの挑戦 − @IT自分戦略研究所
- 「技術を楽しみ、正しく議論して、“ベスト”な解を出す」KLab株式会社 於保 俊 氏 | ギークアカデミー |IT・Web業界の転職ならDODAエンジニア IT
- 「半年先に求められる技術を先取りし、貢献できる場を求めてアンテナを伸ばす」KLab株式会社 稲田 直哉 氏 | ギークアカデミー |IT・Web業界の転職ならDODAエンジニア IT
- 技術者を成長させる「KLab」が求めるエキスパートたち|【Tech総研】
- 【業界不問】KLab天羽氏がエンジニア100名を採用宣言|【Tech総研】
- 天下一プログラマーコンテスト 2013
リブセンス
カンファレンスや勉強会の発表資料を読む
これはもうたくさんありすぎるので載せられないけど,日々開催されているカンファレンスや勉強会などの発表資料が公開されていることも多いので,それを読んで,話せるようにしておく.可能であれば,そのカンファレンスや勉強会に実際に足を運んで参加したり Ustream で中継見たりした方が良い.主にこの辺りにアップされてる.
- Share and Discover Knowledge on LinkedIn SlideShare
- Speaker Deck - Share Presentations without the Mess
オフィスに行ってきた系エントリーを読む
Web企業のオフィスはどこも独特のオサレ感を出していて,とことんこだわり抜かれたレイアウトになっている.エンジニアなら誰しもこんなオフィスで働いてみたいと思うし,特に大手SIerでお客様先に常駐してギュウギュウ詰めで毎日仕事をしていると,より一層その思いを強く感じると思う. だからこそ,その企業のオフィスの写真を見て,モチベーションを上げることも必要だと思う.たまに面接で使う部屋が載ってることもあって,「あ!この部屋見たことある」って思うときもある.
行ってきた系エントリーと言えば 行ってきた : 941::blog が有名.現時点で70エントリーもあって凄い!
- ゼロスタートの広報ブログ : おじゃまします
- 運営さん、ちーっす! ドワンゴの新オフィスに行ってきた - ねとらぼ
- NHN Japanの渋谷ヒカリエ新オフィスに行ってきた - CNET Japan
- 少し大人っぽくなったmixi新オフィスに行ってきた - CNET Japan
- Googleジャパンオフィスに行って横不動&無料ランチを満喫してきた | ごりゅご.com
- チーム力を強化するオフィスデザイン | KRAY Inc
退職しました系エントリーを読む
えっと…様々な価値観があるのでそれに触れておくっていうのは悪いことじゃない!かなと.
まとめ
タイトルから転職にフォーカスした感じになってるけど,読んでもらうとわかる通り,別に転職に限った話ではなくて,新卒の就活でも全く同じことが言えると思うし,むしろ新卒の就活の方が企業研究の質が重視されるかも.
今回のエントリーでは,具体的にエントリーをまとめたかったので,実際の企業を例にして,様々な情報源を紹介した.重要なのでもう1回言うと,いかに「具体的で」「自分のキャリアやスキルエリアとマッチした」自分だけのユニークな志望動機を言えるかが本当に重要.ちなみに,自分の場合は企業にもよるけど1企業あたり最低でも10時間は掛けて調べ尽くしたので,仕事をしながらその時間を捻出するのもかなり大変だった.