EC サービスの話が聞きたくて「ペパボテックカンファレンス」に参加してきた!
dots. にはじめて潜入したけど,超オシャレ空間だったし,相当広かったから大きめの Meetup ができそうな感じだった.
JWTを使った簡易SSOで、徐々にシステムをリニューアルしている話
JWT (JSON Web Tokens) と書いて「ジョット」と読む.
従来の PHP 製のフレームワークとは別に Rails + AngularJS でカート機能をマイクロサービス化して,そのサービス間のログイン情報をセキュアに実現するために JWT を使い始めているという話だった.JWT とは?というところからお話されていて非常に勉強になった.
まず JWT Tシャツを買おうかなwww
ネクストステージに繋がるインフラ基盤づくり
カラメル のインフラを継続的に改善している話だった.
基本的にはレガシーな環境をモダンにしていく取り組みの話だったけど,Nyah と Bayt の話を聞くのははじめてだった.Bayt はオンプレの S3 互換ストレージってことで,これを実装したのは驚きだ.流石って感じ.
Apache + mod_php から Nginx + php-fpm にWebサーバの構成を変えて,常に作り変えられるようにしたという話もあった.
ウェブサービスを開発するために詩を書いた話
圧倒的に1番良かった発表だった.
UI/UX の観点からカート機能を大幅にリニューアルした話で,凄くユーザー目線の分析をしてるなという印象だった.「購買ってもっと楽しいはずだ!」という仮説をベースに効果計測をしたり,実際にユーザー試験をしたり,標準化を推進したり,全ての試みが理に適っていた.Prott を導入してるのも羨ましい!
- ボタンが押せそうに見える
- テキストが書けそうに見える
っていうアンチパターンは結構思い当たる節もあって笑ったwww
trulia/hologram · GitHub を使って CSS のデザインパターンをドキュメント化してるっていう事例も印象的で,これは今週末にさっそく試してみる.
(追記)Hologram を試してみた!
お客様の困ったを解決していく運用のお話
カスタマーサクセスや開発環境改善など,様々なタスクを専門にキャッチアップしてくれるチームがあると組織の安定感が増して良いなとーと感じた.
この先10年に向けてユーザーに価値を提供し続ける体制を作る話
EC という仕様が複雑なドメインの中で,チームやメンバーにフォーカスした事例の紹介だった.スクラムを採用しながら,チームも目指す方向性ごとに分割して,最大6人の少数精鋭で回してるとのこと.日々スピード感を求められる中で,ドキュメントを残したり,暗黙知を減らしたりして,開発スピードが鈍化しないように手を打ってる点は見習わないと.
個人的に暗黙知って最初のうちは開発スピードも上がったように見えるんだけど,実際は時限爆弾のようなもので,ある程度組織が大きくなったときに突然問題が表面化すると思ってるから,前のチームで Qiita:Team の導入を推進したときのように,やっぱりドキュメントの重要性を説いて文化を変えていく必要があるなぁ.
まとめ
「カラーミーショップ」を10年間も継続的に育てているのは素直に凄いと思うし,特に EC のように仕様がどこまでも複雑化するようなドメインの中で,ペパボ社内のノウハウっていうのは相当蓄積されてるんだろうなぁという印象を受けた.ノウハウがないと EC サービスは成功しないと思う.
あとインフラを改善したり,UI/UX を追求したり,スクラムを導入したり,サービス開発の全てをエンジニア中心で進めているのが明らかで,やっぱりこういう自己組織化したチームじゃないと勝てないよなぁとも思った.僕も認定スクラムマスターを持ってるわけだし,もっとチーム力の向上に貢献していきたいと改めて感じた.
もし次また EC に特化した勉強会があるなら,もっと具体的で細かな苦労話などが聞きたいなー.配送業者と配送料の管理テーブルをどう設計してるの?とか,決済回りで障害起きたことある?とか,商品一覧の UI をこう変えたら CVR が倍増したよ?とか,LT 大会だと盛り上がりそう.
カレーごちそうさまでした