「IBM WebSphere Application Server Network Deployment V7.0 Core Administration(000-377)」に合格したので,対策方法などをまとめておく.
試験結果
合格ライン58%に対して,自分の得点は75%(42問/56問正解)だった.WASのセキュリティ設定は経験したことがなく知識が不足していた状態だったので,認定対策テキストなどに記載されていた事項以上の問題が出されるとわからず,得点を見てもこのぐらいだったと思う.ただ問題判別に関してはプロジェクトでの経験もあってそれなりにわかってるつもりだったが,結果的には2問しか正解できていなかったと言うことで非常に残念.
1.アーキテクチャ(7 out of 7)
2.WebSphere Application Serverのインストールと構成(5 out of 5)
3.アプリケーションのアセンブリ/デプロイとセルの構成/リソースの割り当て(10 out of 12)
4.WebSphere Application Serverのセキュリティー(5 out of 9)
5.ワークロード管理、スケーラビリティー、高可用性フェールオーバー(7 out of 8)
6.メンテナンス、性能監視とチューニング(6 out of 8)
7.問題判別(2 out of 7)
試験概要
認定資格名にAdministrationとある通り,WASの設計や保守管理に関わる幅広い知識が問われる資格なので,これからWASを担当する人はもちろんのこと,既にWAS V5.1やWAS V6.1の保守を担当している管理者もV7の新機能を把握する目的で受験するのも有益だと思う.
認定資格の出題範囲に関してはObjectivesをよく読んでキーワードを把握しておく必要あり.
対策方法
勉強期間としては約2週間半.勉強時間は日によって異なるが,平均すると平日に1日1時間,休日に1日2,3時間だったため,トータルだと約25時間程度だったかと思う.勉強方法としては,テキストを読むだけではなく,実際に自分の端末にWASを導入して管理コンソールの操作や各種コマンドの実行結果などを確認して実際に手を動かしながら勉強した.WASの評価版はIBM WebSphere 評価版 / 体験版 / ダウンロード - Japanから手に入れることができる.
参考資料(認定対策テキスト)
WebSphere Application Server ND V7.0 認定試験対策テキスト
IBMから提供されている公式の認定対策テキスト.これだけを勉強していて合格圏内に到達するかと言われれば微妙なので,他の各テーマに特化した資料なども合わせて読む必要があるが,このテキストが対策の中心になるのは間違いないと思う.Objectivesを網羅してよくまとめられていると感じた.
参考資料(InfoCenter)
WebSphere Application Server Version 7.0
IBMのミドルなので困ったらInfoCenterというのが鉄則.
参考資料(サンプル問題)
000-377 PDF Version Demo(TESTPASSPORT)
無料版として提供されているサンプル問題があるので,全問暗記しちゃうぐらいの勢いで見ておいた方がいい.
参考資料(Redbooks)
IBM Redbooks | WebSphere Application Server V7 Administration and Configuration Guide
認定資格のレベルを超えて本格的に学びたいならRedbooksがおすすめ.
参考資料(関連書籍)
黒本の方は参考に買ってみたものの,元々WASアドバイザー向けの問題集なので,J2EE開発関連の問題が多く,今回の認定資格とはターゲットが違くほとんど使えなかった.しかし茶本の方はバージョンこそV5.0とかなり古くなっているが,WAS管理面でV7と変わっていないところも多く,かなり参考になった.茶本はAmazonの中古品で買えばかなり安く手に入るので,手元に置いておいて損はない1冊だと思う.
WebSphere V5.0 認定システムアドミニストレーター(Basic) (WebSphereグローバルマスター教科書)
- 作者: 横井聡
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2003/12/16
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
徹底攻略WebSphere Application Serverアドバイザー問題集 V5.0対応 (ITプロ/ITエンジニアのための徹底攻略)
- 作者: 下野友哉,日本アイビーエム研修サービス,ソキウスジャパン
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2004/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 23回
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参考資料(WAS技術情報)
WASは業界でアプリケーションサーバとしてのシェアNo.1らしいということもあって,技術情報の絶対量がかなり多いと思う.認定資格の範囲をより深く学んでいくための情報がいくらでもまとまっているので,積極的に活用すれば良いんじゃないかと思う.
WebSphere Application Server V7 アナウンスメント・ワークショップ資料
- 01.Overview
- 02.インフラ設計
- 03.システム管理
- 04.セキュリティー
- 05.リソース管理
- 06.アプリケーション管理
- 07.WebSphere Virtual Enterprise(WVE)による拡張管理
- 08.Java EE 5 / Java SE 6
- 09.Webサービス Application
- 10.Webサービス QoS & Policy
- 11.Web2.0
- 12.開発ツール
- 13.マイグレーション
- 14.WAS for IBM i 情報
- 15.WAS for z/OS情報
- WAS虎の巻: 第1回「WebSphere Application Server (WAS) 概説」
- WAS虎の巻: 第2回「WebSphere Application Server(WAS)の複数台構成」
- WAS虎の巻: 第3回「JDBCとデータベース接続」
- WAS虎の巻: 第4回「JMSとメッセージング・サービス接続」
WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第1回 新機能概要
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第2回 IBM JDK 5.0の魅力
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第1回 新機能概要
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第2回 IBM JDK 5.0の魅力
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第3回 コマンド支援を使ってみよう!
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第4回 便利になったセキュリティー機能 その1
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第5回 便利になったセキュリティー機能 その2
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第6回 WASの導入構成を簡単に!Installation Factoryでできること
- WebSphere Application Server V6.1 新機能紹介: 第7回 メモリー・ダンプ診断ツール - サポート・アシスタンス
WebSphere Application Server V6 (シングルサーバー編) 要点解説セミナー資料
- 01.WebSphere Application Server 概説
- 02.システム管理
- 03.アプリケーション管理
- 04.セッション管理
- 05.データーベース接続
WebSphere Application Server V6による基幹システム設計ワークショップ資料
- 01.WASV6による基幹システム設計概要
- 02.インフラ設計
- 03.パフォーマンス設計
- 04.運用設計 Update
- 05.問題判別
- 06.トランザクション設計
- 07.DB接続設計
- 08.メッセージング
- 09.WAS-CICS連携
- 10.WAS-IMS連携
WebSphere Application Server V6.1による基幹システム設計ワークショップ資料
- 01.アジェンダ
- 02.インフラ設計
- 03.パフォーマンス設計
- 04.運用設計
- 05.問題判別
- 06.トランザクション設計
- 07.DB接続設計
- 08.メッセージング
- 09.Webサービス基盤設計
- 10.Hint&Tips
- 第1回 「WebSphere Application Server 問題判別」
- 第2回 「JVM 問題判別」
- 第3回 「アプリケーションテスト方法」
参考資料(関連技術情報)
今さら人に訊けない JNDI: 第 1 回 「JNDI ってなんだっけ?」
IBM developerWorks Japan : クラスローダーとJ2EEパッケージング戦略を理解する
参考資料(研修)
WebSphere AS V7 ND システム管理
最後にIBMのIT研修になるが,この研修を受講すると受講特典として「WAS ND V7.0 Core Administration」の受験プロモーションコードがもらえるので,認定資格を無料で受けることができる.ただしこの研修は2日間という短い期間の中で,WASの導入やND環境におけるセルの管理,アプリケーションサーバのクラスタ構成などに関して実習を行って学ぶ内容になっているので,「WAS ND V7.0 Core Administration」の出題範囲になってるWASのパフォーマンスチューニングであったり,問題判別に関しては学ぶことはできない点に注意が必要.